ころもです。
継続は力なりというけれど、必ずしもそうとは言い切れないものもあるのではないでしょうか。
たとえば「薬」。
飲み続けているおかげで体調がいいということもあるかもしれないけれど、飲み続けているがために体調が優れないということもあるかもしれない。
本日発売の『週刊現代』では医療大特集として「飲み続けてはいけない薬」について取り上げています。
今飲んでいる薬を飲み続けていいのか。
立ち止まって考えるよい機会になるかもしれません。
降圧剤を服用している患者は約3000万人
高齢者の大半が服用している降圧剤。
これも長年飲み続けるとさまざまな副作用が出ることもあるといいます。
新潟大学名誉教授の岡田正彦氏は、
「お風呂に入ったときや、便を出すためにいきむと、脳の血流が減ります。普段から降圧剤を飲み続けていると、血圧が下がりすぎて失神してしまう人もいます。一人暮らしの高齢者であれば、そのまま孤独死する危険性もある。降圧剤を飲むことによって、脳や心臓の血管が破れるのを予防できると言われますが、それと同じくらい降圧剤にはリスクと副作用があるのです。腎臓機能の低下や糖尿病の悪化なども、代表的な副作用です」
と降圧剤を飲み続ける危険性を指摘しています。
では、「飲み続けてはいけない薬」を『週刊現代』2018年9月15日号よりご紹介させて頂きます。
飲み続けると副作用が心配な
「生活習慣病の薬」
【高血圧】
◆ 薬名:ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)
アジルバ、ミカルディス、ブロプレス、オルメテック、ディオバンなど
〜副作用&解説〜
日本で最も処方されている降圧剤。比較的新しい薬で薬価も高いが、旧来の薬より効果があるかは不明。飲み続けると血圧が下がりすぎて「低血圧」になる危険性がある。血流が弱くなると脳梗塞や認知症のリスクもUP。
◆ 薬名:ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)
アイミクス、レザルタス、コバシル、アデカットなど
〜副作用&解説〜
特徴的な副作用は「空咳」。飲み続けるとカリウムを身体に溜め込み「高カリウム血症」になる危険性がある。高カリウム血症になると嘔吐、味覚障害、手足のしびれ、脱力感、不整脈などが生じ、命にかかわることもある。
◆ 薬名:Ca(カルシウム)拮抗薬
アムロジン、ノルバスク、アダラートなど
〜副作用&解説〜
血管の収縮を抑える効果がある。薬価が低く歴史のある薬で、欧米では第一選択薬となっている。塩分過多で脳梗塞の多い日本人にも向いている。ただし長年飲み続けると交感神経が過度に緊張し、心臓に負担がかかる副作用も。
◆ 薬名:サイアザイド系利尿薬
フルイトラン、ヒドロクロロチアジドなど
〜副作用&解説〜
余分な水分を排泄し血圧を改善する。古くから使われ、副作用も少ないが、夏場は汗をかくので、量を減らす必要がある。SGLT2阻害薬(スーグラなど)と併用すると、脱水症状の危険性が高まる。死亡事故も起きている。
【糖尿病】
◆ 薬名:DPP-4阻害薬
ジャヌビア、ネシーナ、エクア、グラクティブ、テネリアなど
〜副作用&解説〜
日本で売り上げ上位を誇る糖尿病薬だが、無理に血糖値を下げたため「低血糖」になり、ふらつき→転倒→骨折→寝たきりになる高齢者もいる。とくに心不全の既往症がある人には注意が必要。膵炎、腸閉塞といった副作用もある。
◆ 薬名:SU剤
アマリール、オイグルコン、ダオニールなど
〜副作用&解説〜
膵臓に鞭を打ち、インスリンの分泌を促して、血糖値を下げる薬。飲み続けると膵臓が疲弊し、ダメージを受ける。同じく効きすぎによる低血糖も怖い。元気がなくなり、冷や汗など「うつ」に似た症状が出ることもある。
◆ 薬名:チアゾリジン薬
アクトス、ピオグリタゾンなど
〜副作用&解説〜
アクトスは発がん性が指摘され、米国では訴訟も起こった(和解金は3000億円)。欧州では承認取り消しに。主な副作用としては肝機能障害などが挙げられる。糖尿病の薬は種類が増えがちなので、医者と相談し減薬に努めたい。
【高ステロール血症】
◆ 薬名:スタチン剤
クレストール、リピトール、リバロ、メバロチンなど
〜副作用&解説〜
高齢者の場合、手足の筋力が落ちる副作用が恐い。糖尿病の人は腎機能に障害が出ることも。そもそもコレステロールは高くても問題がなく、とくに飲んでも意味がないという意見も多い。断薬しやすい薬の代表でもある。
【脳梗塞、心筋梗塞(血液サラサラの薬)】
◆ 薬名:抗血小板薬
プラビックス、バイアスピリンなど
〜副作用&解説〜
心臓のステント手術後には欠かせない抗血栓薬。脳梗塞の予防にも効果があると言われるがエビデンスはなく、無駄に飲まされている患者も少なくない。飲み続けていると、緊急手術の際に血が止まらなくなる副作用も。
◆ 薬名:抗凝固薬
イグザレルト、リクシアナ、プラザキサ、ワーファリンなど
〜副作用&解説〜
血液の凝固因子を阻害し、血液の流れをよくする薬。イグザレルトは採血の必要がないので手軽に処方されるが、脳出血や消化管出血の副作用も。ワーファリンは、ビタミンK(納豆など)を摂ると効果が打ち消される。
お手元の薬を今一度確認してみることは大事かもしれないですね。
飲まなくていい薬を飲み続けていないか。
効果がない薬を飲み続けていないか。
惰性で薬を飲み続けていないか。
疑いを持つことは大事です。
医者が処方したのだからと盲目的になりすぎるのも、素人判断も危険。まずは自分の実情をしっかり見て、おかしなことがあったら相談することも必要でしょう。
ではまた。
(出典・引用元:『週刊現代』2018年9月15日号)
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