ころもです。
根拠があるわけでもないのに、なぜか市販薬には大して副作用がないような気になってしまうから不思議です。
おそらく、誰に相談しなくてはいけないという義務もなく、陳列されている棚から好きなものを購入することができる気安さが原因のひとつなのかもしれません。
けれどもそれが薬である以上、そして薬としての効果がある以上は当然「光と影」のように副作用なるものもあるはず。
ただ、私達はそれについて無知であるだけ。
だからこそ、本日発売の『週刊ポスト』7月13日号に掲載された、市販薬の「命に関わる副作用」実名リストに価値があるわけです。
気になる方のために、また週刊誌を入手できない、読むことのできない環境に身を置いている方のためにも、その実名リストを今回はご紹介させて頂きます。
「重篤化する可能性のある副作用のある薬」をリストアップ
リストアップされた市販薬の多くに「ショック(アナフィラキシー)」が報告されているのにまず驚きます。
「アナフィラキシーは薬に対するアレルギー反応で、免疫反応のため誰にでも起こり、命にかかわることもある。発疹が初期症状で、その後に下痢、吐気、腹痛や喉の詰まった感じ、立ちくらみが続く。最悪の場合、呼吸困難により死を招くこともあります」
(堀氏)
(引用元:『週刊ポスト』2018年7月13日号)
では、ご紹介しましょう。
命に関わる「副作用」のある市販薬一覧
【かぜ】
◆ エスタックイブファインEX(2)
◆ エスタック総合感冒(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ 新コンタック かぜ総合(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ 新ジキニン顆粒(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ ストナジェルサイナス(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく
◆ パイロン PL顆粒(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく
◆ パブロンSa錠(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく
◆ パブロンエースPro錠(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・消化器障害・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ パブロンSゴールドW錠(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ パブロンゴールドA微粒(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ ベンザブロックSプラス(2)
◆ ベンザブロックLプラス(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ ルルアタックEX(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ 新ルルAゴールドDX(2)
◆ 新ルル-A錠S
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく
※製薬企業がホームページで公開している添付文書、説明文書を元に作成。効果・効能、販売名、副作用は代表的なものを記した。一般用医薬品の分類は、薬剤師からの始動、情報提供が義務づけられる第1類医薬品を(1)、そうではない第2類医薬品を(2)と表記した。
(引用元:『週刊ポスト』2018年7月13日号)
CMで頻繁に耳にする名前のものばかりですが、その副作用までわかっていて服用しているという人はどのぐらいいるのでしょう。
CMでやっているぐらいなのだから、あの素敵な役者さんたちが宣伝しているのだから悪い影響があるはずがない。
起用されている芸能人の好き嫌いで決めているわけじゃないにしても、やはり知っている役者がCMに出ているとなると、非常に敷居が低くなるうえに信頼が厚くなるというのは致し方ないですね。
それだけに、服用する個人個人が高い意識でもって副作用を知ることが重要です。
【整腸】
◆ 正露丸(2)
〈主な副作用〉
肝機能障害
【解熱鎮痛】
◆ イブA錠(2)
◆ イブクイック頭痛薬(2)
◆ イブクイック頭痛薬DX(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ ナロンエースT(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ バファリンA(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・ぜんそく・再生不良性貧血
◆ バファリンプレミアム(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・肝機能障害・腎障害・間質性肺炎・ぜんそく・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ ロキソニンS(1)
◆ ロキソニンSプラス(1)
◆ ロキソニンSプレミアム(1)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)・中毒性表皮壊死融解症・腎障害・間質性肺炎・肝機能障害・ぜんそく
【鼻炎(アレルギー)】
◆ アレグラFX(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・肝機能障害・無顆粒球症
◆ アレジオン20(2)
〈主な副作用〉
肝機能障害・血小板減少
◆ 新コンタック600プラス(2)
〈主な副作用〉
ショック(アナフィラキシー)・再生不良性貧血・無顆粒球症
◆ ストナリニS(2)
〈主な副作用〉
再生不良性貧血・無顆粒球症
以上が実名リストになります。
(参考元:『週刊ポスト』2018年7月13日号)
見慣れない言葉がありますね。
例えば、「無顆粒球症」なるもの。
これは「むかりゅうきゅうしょう」と読むのですが、高齢者にとって危険なものだそうです。
記事では、
「薬が幹細胞に影響して白血球が作られなくなる病気で、貧血が進むと輸血が必要になります。高齢者は骨髄中の幹細胞がろうしているため若い人よりリスクが高い。万が一、幹細胞が全滅したら骨髄移植が必要になります」
というのだから、恐ろしい。
正露丸なども一度や二度、あるいはサプリのように頻繁に利用している人も多いことでしょうが、そのうちどのぐらいの消費者が肝機能障害の副作用があることをわかっているでしょうか。
そう考えると、ドラッグストアに入りやすい気安さから簡単に手にとって服用していくことの怖さを感じます。
食品と同じ、あるいは弱っているときに服用するものですから「それ以上に」これは服用しても大丈夫なのか、どんな副作用があるのかをしっかり確認することが不可欠。
命を守るために飲む薬で命を失うようなことになったら、それこそ本末転倒ですから。
次回は、副作用で「認知機能障害を引き起こす」有名な薬をご紹介させて頂きます。
ではまた。
(出典元・参考:『週刊ポスト』2018年7月13日号より)
こちらにも興味深い記事があります
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