ころもです。
1000万人を超える武漢の封鎖は想像を超えた驚きでした。
しかしその100倍を超える人口を抱えるインドが25日から全土封鎖となったことを受け、コロナウイルス感染拡大の凄まじさをさらに実感しています。
「今日の真夜中から、国全体が監禁に入るでしょう。インドを救うために、各市民、あなた、あなたの家族を救うために、あなたの家から出ることは完全に禁止されます」と彼は言った。彼はテレビでの演説中に言った。「この21日間が尊重されなければ、国とあなたの家族は21年前にさかのぼるでしょう」
とは、ヒンドゥー民族主義指導者の言葉。
ナレンドラ・モディ首相は、
「コロナウイルスから逃れる方法は他にない」
と告げ、
「家の外に一歩踏み込んでも、深刻なコロナウイルス病が家に戻る可能性があることを忘れないでください」
と警告。
さらに、
「この封じ込めが国に経済的コストをもたらすことは間違いありませんが、すべてのインド人の命を救うことが私にとって最優先事項です」
とも。
これによりインドは3月24日火曜日の深夜から3週間にわたって完全に封鎖。州間の多くの境界も封鎖、公共交通機関のほとんどすべての手段も、国内線国際線も禁止となりました。
世界で二番目に人口の多いインド
1平方キロ当たり441.5人という人口密度のインド。
アメリカの約13倍です。
それにしてはCOVID-19の感染者数が世界の最低ラインにとどまっていると3月19日の段階では言われてましたが、AP通信によれば、インドには1日8000件の検査能力があるにもかかわらず、検査実績は1日約90件にすぎないのだとか。
しかしそれは日本も似たようなものなのでさほど注目には値しないのですが、
問題は隔離施設があまりにも不潔であるということ。
トイレも水が出ない
この隔離施設は首都のデリーから30キロほど離れたグルグラムという都市にあるのですが、これまで何人も脱出しているのですね。
アメリカの大学で学び、交換留学プログラムでスペイン留学をしていたレア・バラさんはインドに帰国した際すぐに隔離されたというのですが、
Newsweekの記事(3/19付)によれば、母親に窮状を訴え、その母親が娘から送られた施設の画像をツイッターに挙げて改善を訴えたといいます。
バラさんの母親は、
「娘は施設の内部を写した画像を送ってきて、頼むからここから出して、と電話で泣きながら訴えた。飲料水も食べ物もなく、不衛生きわまりない。トイレも水が出ない、と」
「飲料水をくださいとスタッフに訴えると、水道の水を飲めと言われた。水道水を飲めば、病気になることはこの国では常識だ。娘と一緒に隔離された学生たちはみんな、あまりに酷い扱いに怒り狂っている」
とNewsweekの取材で答えています。
隔離された学生をスタッフが「汚いもの」のように扱って「自分たちにちかづくな」と命令し、近づいたら「刑務所行きだ」と脅したとも。
他にも学生たちの家族が同様の内容であることを訴え、バラさんは隔離施設から助け出され私立病院に入ることができたというのですから、「感染したらそのときはそのときさ」とマイアミの混雑するビーチでコロナを甘くみていたアメリカ人の若者たちにこそ知ってほしいものです。
それにしても、
埼玉でのK-1開催や宝塚の舞台再開や花見の賑わいなど、日本と海外ニュースのあまりの違いに毎日困惑しきり。
オリンピックを開催せんがためにすべてがゴテゴテに回ってしまった日本。感染拡大、市中感染の結果がこれから嫌というほど知らされることになるのでしょう。
ネットでは、
《万全を期して徹底して阻止する。経済うんぬんかんぬんは、そのあとだよな。》
《インドは行動が早いなぁ。日本も見習ってもらいたい。》
《日本は何してるんだか…。気楽なもんだ。》
《良い判断だと思う。日本はこのままずるずると続いていきそう。》
の声が。
タイトルでは13億人となってますが、正確には世界第2位のインドの人口は約13億6600万人。
端折られた6600万人だけでも、日本の首都東京の約5倍近い人口。
恐ろしい現実です。
では。
(出典・引用元:2020.03.24 フランス24)