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現役のコロナ検査官が監修!日常生活の感染予防を総チェック

 

 

ころもです。

 

 

今回は、新型コロナウイルスと最前線で戦っている、名古屋市衛生研究所の微生物部部長・柴田伸一郎氏の監修のもと総チェックされた日常生活における感染予防の情報をシェアさせて頂きます。

 

いろいろなデマ情報が錯綜し、実際のところはどうなのか不安だけが増大しているという方も多いことでしょう。なので、 

  • 出先編
  • 生活編
  • 症状編

 

以上、大きく3つの項目に関して寄せられた質問に対する柴田氏の解説を『週刊ポスト』9号よりご紹介します。今後の対策の参考になれば幸いです。

 

【出先編】

マスクは効果ないの?

以下、回答

ウイルスはマスクの網の目を通過してしまうのであまり意味がないという意見もありますが、飛沫は水分が多いのでそこに含まれるウイルスも一緒にマスクの網目で止まると思いますし、同じく自分が咳やくしゃみをした場合もウイルスの飛散を防げますので、一定の効果はあると考えています。

また、ウイルスがついているかもしれない手で無意識に口や鼻を触ることも、マスク着用で防ぐことができる。ただ、マスクで口だけを覆って鼻を出す間違った着用法をしている人もいます。鼻や口を覆っても、目の粘膜から飛沫が入る可能性がある。そのためWHOは「マスクは万能ではない」という言い方をしているわけです。

 

 

マスクの取り替えタイミングは?

以下、回答

取り外しの際に内側を汚染しないように気をつければ、一日中同じマスクをしていても、マスクとしての機能は変わらないので問題ありません。ただし、2日連続で同じマスクをするのは衛生上の問題があります。

 

 

マスクの中で咳をしたらそのまま捨てるべき?

以下、回答

マスクの内側に付着するのは、自分の体内から出てきたものなのでそれほど心配する必要はありません。

 

 

目の前の人にくしゃみや咳をされたらどうすれば?

以下、回答

感染者がくしゃみや咳をするとウイルスが含まれた飛沫が口や目や鼻の粘膜から入り、「飛沫感染」をします。飛沫が飛ぶ2mほどの範囲の中にいたら正直どうしようもない。有効なのはやはり普段からマスクをすることでしょう。

 

 

電車は座るのと立つのとどちらが危険?

以下、回答

座る場合、衣服にウイルスが付着するだけなら感染しませんが、その部分を手で触ると接触感染する怖れがあります。感染を避けるには立ってつり革や手すりに触れないのがベストですが、高齢者には難しいかもしれません。

 

 

では、つり革と手すりどちらが危険?

以下、回答

強いて言えば、高い位置にあるつり革のほうが、飛沫が届きにくいとは思いますが、それでもウイルスは付着します。電車やバスを利用したら、降車後早めに手洗いをしてください。

 

 

エレベーターとエスカレーターどちらが危険?

以下、回答

エレベーターは狭い密室空間なので、開放されているエスカレーターに比べて飛沫感染のリスクが高くなります。エスカレーターの手すりやエレベーターのボタンに付着するウイルスにも注意しましょう。

 

 

外出先のトイレで排尿は立って? それとも座って?

以下、回答

新型コロナではまだ確たる証拠がありませんが、コロナウイルスの一種であるSARS(重症急性呼吸器症候群)の際は尿や便からウイルスが検出されたので、念のため排泄時も注意しましょう。立ったまま排尿するとしぶきが飛び散り、そこからウイルスに接触する怖れがあります。座ったほうがベターでしょう。

 

 

洗面所ではエアータオルとペーパータオルどちらを使う?

以下、回答

エアータオルの風圧で手洗い後の水に含まれたウイルスが空気中に飛び散り、それを使用者が吸い込むリスクがないとは言い切れません。手洗い後は、使い捨てのペーパータオルを利用したほうが安心です。

 

 

レストランで料理や皿にウイルスは付着していない?

以下、回答

マスクをしていない感染者がくしゃみや咳をすれば、飛沫が飛び散って料理や皿にウイルスが付着します。とくに置いたままの大皿料理を不特定多数が触る共用トングで取り分けるビュッフェは感染リスクが高くなります。

 

 

温泉やサウナは利用しても大丈夫?

以下、回答

ウイルスは大量の湯の中であれば薄まるので、温泉に浸かって感染するリスクは低いです。洗い場でもウイルスは石鹸で除去され、水で流されます。サウナに関しては、高温状態で新型コロナが死滅するかどうかまでは分かっていません。狭い密閉空間になっているので、飛沫感染のリスクはあります。

 

 

 

【生活編】

うがいと手洗い、どちらを先にすべき?

以下、回答

新型コロナは20〜30分で肺の細胞に入り込みます。そんなに頻繁にうがいすることは難しいので、外出しているうちにウイルスが体内に侵入しているケースが多く、帰宅後にうがいしてもあまり効果は期待できないでしょう。

それに比べて手洗いはウイルスを除去する効果が大きい。新型コロナウイルスがまとう脂質性の膜は、石鹸やアルコール消毒で簡単に破壊できるので、手洗いを優先しましょう。

 

 

タオルは1回ごとに交換すべき?

以下、回答

しっかりと石鹸で手を洗えていれば、毎回タオルを交換する必要はありません。ただし、家族であっても他人が利用したタオルはウイルスがうつる恐れがあるので使わないほうがいい。家庭内感染を避けるには、それぞれタオルを分けるべきです。

 

 

ハンドソープのポンプにウイルスは付着していない?

以下、回答

手洗いをする前にポンプにウイルスが付着していて、そこを触ることでウイルスがうつる可能性はもちろんあります。ただし、実際にはその後すぐに付着した部位をハンドソープで洗うので、ウイルスを除去できます。

 

 

衣類に付着したウイルスは洗濯したら消える?

以下、回答

洗剤の主成分である界面活性剤が新型コロナの脂質性の膜を破壊するので、洗濯をすればウイルスはなくなります。

 

 

洗濯物は部屋干しと外干しどちらにすべき?

以下、回答

どちらでも大丈夫です。外干しはウイルスの付着が気になりますが、一般的な家庭ならば咳やくしゃみの飛沫が飛んでくる場所に洗濯物は干さないはずです。洗濯物が道路から2mほど離れていれば問題ありません。

 

 

頻繁に洗濯できない衣類はどうすればいい?

以下、回答

家庭で洗えないスーツやジャケットなどはクリーニングに出すのが望ましいですが、頻繁に出すのはコスト的にも難しい。

その場合、アルコール成分が入った衣類用の除菌消臭スプレーを利用すれば、ある程度はウイルス除去に有効です。

 

 

マスクはどう捨てればいいの?

以下、回答

使用済みのマスクを捨てる際は、外側に触れないようにして捨てるのがベターです。マスクの表面にもウイルスが付着する怖れがあります。耳にかけるゴムやヒモの部分を持ってそのまま捨てるといいでしょう。

 

 

 

【症状編】

感染すると、どんな症状が出るの?

以下、回答

まず、疲労感や倦怠感が強くなり、悪化すると発熱から肺炎にいたります。症状が風邪と似ていて、これという明確な特徴がないことが最大の特徴です。

検査を受けても、ウイルスの排泄量やタイミングなどによって、本当は陽性なのに陰性と診断される「偽陰性」のケースもあります。そのため風邪の症状が出たら、回復するまで自宅で静養することが最も大切です。それでも悪化するようであれば、帰国社・接触者相談センターなどで相談してください。

 

 

治った人は何をした?

以下、回答

本来、多くの人が軽症で回復されます。重症化した場合は、特効薬があるわけではないので、現れた症状を和らげる対症療法を行ないます。例えば、ぜんそくの症状が出たら、ぜんそく治療薬を服用するといった具合です。

コロナウイルスはインフルエンザウイルス、HIVウイルスと似た遺伝子構造なので、これらのウイルスに有効とされている抗インフルエンザ薬「アビガン」や抗HIV薬「カトレラ」を2月から治験的に使用し、確認中です。

 

 

免疫力って何? どうしたら上がるの?

以下、回答

自分の体を守るために動物に備わっている防衛機能で、ウイルスや細菌など外からやってくる異物に対して、それを無害化したり、体外に排出したりする働きのことを言います。

免疫力が下がると感染症に罹りやすくなるので、日ごろから適度な栄養、睡眠、運動で免疫力をアップしましょう。

 

 

別の病気で闘病中の人が感染したらどうなる?

以下、回答

抗がん剤などを用いている人は免疫力が低下しており、ウイルスに感染すると重症化する怖れがあります。

がんほどの大病でなくても、高齢者や生活習慣病などの基礎疾患を持っていると免疫力が低く、ウイルス感染で重症化しやすくなります。

 

 

家族にコロナ感染者が出たらどうなるの?

以下、回答

検査で陽性反応が出た感染者は知事などの入院勧告により入院措置となり、感染者の家族は「濃厚接触者」として、2週間自宅で待機しながら、毎日保険センターに健康状態を報告します。その間に異変があれば検査対象となり、何もなければ日常生活に戻ります。

 

以上となります。

(出典・引用元:週刊ポスト 9号)

 

 

いかがでしたか。

 

生活をするなかで疑問に思っていたことが少しでも解消されたでしょうか。

今回は自分と家族を守るため、現役コロナ検査官が監修した「感染予防」のQ&Aマニュアルの情報をシェアさせて頂きました。

 

何とかこの危機を乗り切っていきましょう。

 

ではまた。

(出典・引用元:週刊ポスト 9号)