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日本の治療とここが違う!アメリカやドイツの医者の治療法

 

 

ころもです。

 

ロサンゼルスの開業医で消化器内科を専門とする大里雅治氏は、

「これは私の個人的見解ですが、日本は放射線科の専門医がアメリカの10分の1しかいないので、どれだけ画像が正確に読めているのか疑問を感じています。なかにはガンが見逃されているケースもあるかもしれません。アメリカでは放射線科の競争率が高いので優秀な人しかなれません。また、認定試験も10年ごとにあります。それに落ちれば認定が剥奪されて、仕事もできなくなる。私は日本の医師免許も持っていますが、一回も更新しなくても、日本で診療ができます。しかし、アメリカではそうはいきません。アメリカの医師は絶えず勉強することを求められるのです」

と語ります。
(引用:『週刊現代』:2018年12月15日号)

 

医療が日進月歩で変化していく現実を考える時、上記の大里氏の言葉は重く響きます。
欧米至上主義ということではなく、国をのぞいて考えても、やはり最初が最後の医師免許というのは危険極まりないというのは、医療事故や医療裁判の一部歴史を辿るだけでも明らかなこと。

医療に置いてけぼりにならないように日々知識を更新していく努力が求められるのは、医師にとってあまりに当然のことであるというのに、それを自覚する機会が日本の医師には少なすぎる、そんな危惧を抱く内容でもあります。

 

 何が一番ということじゃなく、とにかく”まず知ろう”じゃないか

 

アメリカでは常に症例数の多い、経験豊富な医師が手術を担当するシステムになっているといいます。

 

いっぽう日本は、手術症例が多くの病院に分散しているため、症例数が極端に少ない医師が手術をするケースもあるというのです。

 

その結果、成功率が大きく変わってしまうこともあるというのですが、それは当然のことでしょう。

 

日本で主流になっている治療法が果たして自分にとってベストの方法なのかを考えるきっかけにもなるので、アメリカやドイツではどう治療するのかをご紹介します。

 

 

 

日本の治療法とは違う!
アメリカ、ドイツではこう治療する

 

〜胃がん〜

【日本の主な治療法】
早期の胃がんは内視鏡でsつじょする。ステージによって胃の部分切除、あるいは全摘となる。

【治療法の違い】
日本は転移を考え、リンパ節まで取ることがあるが、欧米では基本的に取らないほうが術後の経過が良いとされる。「リンパ節がガンの広がりを抑え、合併症も防ぐと考えられています」(大西氏)

 

 

〜肺がん〜

【日本の主な治療法】
手術で肺を摘出する。部分切除と片肺全摘出がある。ステージによっては「無治療」も。

【治療法の違い】
日本も欧米も治療法は大差ない。進行した肺がんの場合、米国でもオプジーボが使われていたが2〜3割の人にしか効果がなく、副作用も軽くないと指摘があった。また、高すぎる薬価も問題視されている。

 

 

〜大腸がん〜

【日本の主な治療法】
早期の場合は肛門から内視鏡を入れて取る「大腸内視鏡的粘膜下層剥離術」となる。

【治療法の違い】
「大腸がんについてはアメリカのほうが少し進んでいて、日本ではまだ認可されていない抗がん剤が使われている。術後や術前に放射線や抗がん剤でガンを小さくする治療が行われるのが一般的」(大西氏)

 

 

〜前立腺がん〜

【日本の主な治療法】
前立腺を摘出し、膀胱と尿道をつなぐ「前立腺全摘除術」が一般的。尿もれなどの後遺症も。

【治療法の違い】
日本ではロボット手術が盛んに行われているが、欧米では尿もれやEDなど後遺症を考えて、放射線治療が主流。米国放射線腫瘍学会は「本当は手術が必要なかった人も少なくない」と見立てている。

 

 

〜脳動脈瘤〜

【日本の主な治療法】
脳動脈瘤の場合、「開頭クリッピング術」か、血管内治療の「コイル塞栓術」となる。

【治療法の違い】
ドイツでは日本のように未破裂脳動脈瘤を見つけるための脳ドックは一般的ではない。破裂の可能性が高いサイズは手術するが、そうでない場合は患者の希望を優先して、経過観察することも多い。

 

 

〜心臓病(狭心症、不整脈など)〜

【日本の主な治療法】
欧米は人工心肺を使う(オンポンプ)。日本では心臓を動かしての手術(オフポンプ)。

【治療法の違い】

「ドイツは最新機器の承認も早く、日本と10年ほど差があるものもある。しかし、保険でまかなえる入院治療費に制限があるので、コスト意識は高い」(手稲渓仁会病院ハートリズムセンター長の林健太郎氏)

 

 

〜腰痛、膝痛〜

【日本の主な治療法】
腰痛の場合は、手術で椎間板ヘルニアを摘出。膝痛は人工関節に入れ替える手術が主流。

【治療法の違い】
「元の状態を目指す日本とは対照的に、米国はとにかく痛みを取ることを目指しています。そのため手術より薬の治療がメイン。ただ、鎮痛剤の飲み過ぎによる副作用も問題視されている」(大西氏)

 

 

〜高血圧〜

【日本の主な治療法】
よく処方されている薬はARB。カルシウム拮抗薬や利尿剤と併用されることも多い。

【治療法の違い】
使われる降圧剤は日本もドイツも同じだが、ドイツは複数種類の薬が処方された場合、日本と比べ自己負担額が増える精度になっているので、患者の経済的負担を考え、『配合剤』が比較的好まれている。

 

 

〜糖尿病〜

【日本の主な治療法】
DPP−4阻害薬、SU薬、ビグアナイド薬、SGLT2阻害薬などを組み合わせて処方。

【治療法の違い】
ドイツも医療費の増大が問題に。
「各家庭医に処方薬の総額の上限を設けており、超過した場合、医院の負担となる。この制度により箇条処方の抑制やジェネリックの市場拡大を後押ししている」(林氏)

 

以上となります。

 

興味深いのは、ドイツではそれぞれの開業医あたりの処方薬の総額に上限が設けられているということです。

この上限金額を超過した分については「医師が負担しなくてはいけない」ということですから、手当たり次第に薬を出すということはなくなるでしょう。

 

「とりあえずお薬を出しておきますから」

 

が多い日本の病院とは、だいぶ違いますね。

 

欧米では効果測定が厳密に行われているために、漫然と薬が処方され続けるということが許されないわけです。

 

欧米と日本の治療の違いを知ることで、それまで何の疑いもなく処方される薬について一考する機会につながればと思います。

 

ではまた。

 

(出典、参考元:『週刊現代』2018年12月15日号)