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体の不調は家のせい?「健康を害する家」の特徴とは

 

 

ころもです。

 

 

なんだか居心地の悪い家というものがあります。

何がどうなのかと言われてもすぐには答えられないけれど、なんとなくそこにいるだけで具合が悪くなるような感じ…。

 

”家の基礎は健康の礎”

 

ということで、今回は6/25号『週刊SPA』より、「病気になる家の特徴」をご紹介しましょう。

 

あなたの不調の原因がわかるかもしれません。

 思わぬリスクがそこここにある

 

安らげるはずの家が安らげないどころか体調不良の原因になっている。

そう考えると、おちおち眠ってもいられない。

 

住むだけで健康を害する家というものがあるのなら、その特徴をぜひ知っておきたいところです。

 

では見てみましょう。

 

 

① 天井が高い

 

住環境アドバイザーの上郡清政氏は、

「冷たい空気は足元にとどまり、暖かい空気は上に向かいます。つまり吹き抜けのある家や天井が高い部屋は、極端な温度差が生まれやすいんです。それによって”ヒートショック”のリスクが高まるため、空気が滞留しがちな狭いトイレとの行き来は危険です」

と解説。

内科医の大森真帆氏も、天井が高い居室空間は、心筋梗塞や脳梗塞などの血管障害を引き起こす可能性があります、と指摘しています。

 

 

② 大きい窓

 

環境衛生コンサルタントの松本忠男氏は、

「窓が大きいと室温が外気の影響を受けやすくなるため、エアコンをより強く効かせる必要が出てきます。それによって露が多く発生し、カビの増殖を促します」 

 と注意を促します。

 

先述した上郡氏も、

「大きい窓だけでなく、アルミサッシも断熱性が低いため同様です」

と指摘。

 

 

③ リビングで足元が冷える

 

上郡氏は、

「家を建てるとき、床下の冷たい空気が室内にまで伝わらないようにするため、断熱材を用います。取り付け方は『基礎のコンクリート部分に断熱材を貼る”基礎断熱”』と『床板の下に断熱材を敷きこむ”床断熱”』の2通り。前者は外から床下内に空気が通り抜けにくいのに対し、日本家屋で多く採用されている後者は空気が通り抜けやすい構造です。これは、もともと木造建築の多い日本ではシロアリ対策が必要だったため。結果として、基礎断熱にくらべて断熱効果が弱く、床の熱が床下に奪われやすくなっています」

と分析。

 

これについては、

「床付近の温度が低いと高血圧や糖尿病で通院する割合が高くなる」 

 という国交省の調査結果もあり、上郡氏も、

 

「海や川沿い、埋め立て地といった湿地帯は高温多湿になりがちです。基礎を30㎝ほど高くして地面の湿気から床下を離して少しでも乾燥させたいですね」

と助言しています。

 

 

④ マンションの低層階

 

低層階は高層階に比べて風通しや日当たりが悪いために高温多湿になりがち。カビにとっては超優良物件です。さらに周囲を高い建物に囲まれている場合も、当然、低層階のほうが影響大です」

とは上郡氏。

 

内科医である大谷義夫氏も、

「トリコスポロンというカビが、夏型過敏性肺炎を招きます。木を好むカビで木造家屋はもちろん、マンションでも脱衣所の床の裏や洗濯機置き場などで繁殖。咳と発熱、倦怠感などの症状が出て悪化すれば命の危険もあります。あまりにも繁殖が進んでいる場合は、引っ越すか、大規模なリフォームを行うしか解決策がありません」

と警告します。

 

 

⑤ 耐震性を売りにしている

 

「低コストで優れた耐震性といったキャッチコピーに飛びつくのは危険」

と語るのは上郡氏。

 

「安価に耐震性を上げるためには合板を多く使用するのですが、接着剤にホルムアルデヒドなどの有害物質が含まれます。使用量は法律で制限されているものの、”放散量”が5mg/㎡h以下なら使用可。基準内でも多用すればトータルの放散量は増加。”病気の家”を建てるのと同じなわけです」

と。

 

※ホルムアルデヒドは呼吸困難を引き起こす恐れがあるほか、発がん性もあるといわれている。

 

 

⑥ 内装が白い

 

大森氏は、

 

「うつ病は睡眠ホルモンであるメラトニンと覚醒ホルモンであるセロトニンのバランスが崩れることが発症の原因。このバランスは脳に刺激が少ないと乱れやすくなるため、物が極端に少なかったり、インテリアが単色で統一されているなど、シンプルな部屋は精神の不調につながる可能性があるのです」 

 と説明し、シンプルすぎる部屋は必ずしも心にいいとは言えないと忠告。

 

 

精神科医のゆうき氏も、

 

「色彩心理学の観点からみると、白は単調で退屈を感じさせる色。よって次第に落ち着かなくなり、不安症状が生じます。悪化すると鬱病になることも。部屋に別の色を取り入れるなどして刺激を受けるようにする必要があります」

と、特に白色に注意と警告。

 

では雑然とした部屋ならいいのか。

松本氏によれば、それはそれで「意識が散漫となりストレスになる」とのこと。

 

その中間あたりを狙うのがいいということでしょう。

整然としていながら単一な白一色じゃない部屋作り。布や絵画などで白い部分を少なくするのがいいかもしれません。

 

さらに、安眠のために遮光カーテンで自然光を一切遮るのも健康に悪影響を及ぼすことがあるといいます。

 

「体内時計は日光で調整されるため、日中にカーテンを閉め切って暗くしていると、昼夜のリズムが失われます。すると徐々に朝起きられなくなり、精神的にも弱って仕事に行く気にもなれず、生活に支障が出ることも」 

 と大森氏。

 

また、フローリングや柱に使われる集成材は接着剤に有害物質が含まれており、木の匂いがしない家具や家はグレーかクロだと思っていいと。

 

さらに東南アジア産のものもリスクが高く、パインやラワンなどの安価で柔らかい材木などは、有害な溶剤や薬品が使用されている可能性が高いといいます。

 

そして忘れてならないのは、消臭剤や芳香剤の匂い。

これもやがて”香害”になるだろうと。

 

目の痛み、不整脈、呼吸困難など、化学物質でさまざまな症状が。

 

不可抗力の部分もありますが、単一な白い壁を明るい布や部分壁紙などで変えたり、部屋を整然と保ち、日中にカーテンを閉め切っている状態にしないといったことなら出来そうですね。

 

病院に行くと体調が悪くなるような感じを受けるのは、この白の心理学が影響しているのかもしれません。

 

しかし同じ白でもホテルにみられる清潔な白を見ると清々しい気持ちになることもあるので、そのときの自身の体調や目的といったものもかなり密接に関係しているといっていいのでしょう。

 

参考までに。

 

ではまた。

 

(出典・引用元:『週刊SPA 2019年6月25日号』