ころもです。
何気ない生活のなかで起こる体調不良。
目が乾く、口が変わる、咳が出る、頭痛がする……etc。
日常的過ぎて気にもとめない。
そんな人がほとんどかと思います。
でも、その”何気ない初期症状”がもし重要な病気を教える初期症状のひとつだとしたら「気にとめず」にいることは非常に危険だしもったいない。
今回は初期症状から「考えられる病気」についてご紹介します。
日常的な諸症状に隠されている病気とは
喉の痛み
〜考えられる病気〜
風邪、扁桃腺、咽頭炎、喉頭炎、逆流性食道炎、喉頭蓋炎、咽頭がんなど
・高熱で強い痛みの場合→咽頭や喉頭、扁桃腺の炎症
・声のかすれや痰を伴う場合→がんの疑いも
また、胃液が食道まで逆流して喉を溶かす、逆流性食道炎も増えているというので、長引く場合は内科や耳鼻咽喉科へ。
せき
〜考えられる病気〜
風邪、喉頭炎、気管支炎、気管支喘息、せき喘息、肺炎、肺結核、心不全など
・高齢者の場合、夜に咳き込むのは心不全の可能性もあるので要注意
目と口の乾き
〜考えられる病気〜
ドライマウス、ドライアイ、糖尿病、更年期障害、シェーグレン症候群など
・口の乾きの主な原因は口呼吸でも、降圧剤や安定剤の副作用や糖尿病で口が乾くケースもある。
・シェーグレン症候群(膠原病の一種)では涙の分泌量も減る。
頭痛
〜考えられる病気〜
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛、くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎、脳炎、慢性硬膜下血腫、虫歯、風邪、インフルエンザ、二日酔いなど
・最も注意が必要なのはバットで頭を殴られたような激痛。くも膜下出血の可能性があるので即病院へ。
・緊急性はないけれども痛みがひどかったり長引く場合は、神経内科や脳神経外科で頭部検査をし、外科的処置が必要か調べておくのがオススメ。
肩こり・首痛
〜考えられる病気〜
寝違え、ストレートネック、VDT症候群(PCの長時間作業で生じる障害)、心筋梗塞など
・心臓や脳など内臓疾患が原因で首や肩、背中、腰に痛みが起こる場合もある。首や肩以外にも痛みがある場合は注意。
めまい
〜考えられる病気〜
■回転性めまい…良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎など
■浮動性めまい…貧血、更年期障害、脳出血、脳梗塞など
・目が回る「回転性めまい」は、主に耳の仲にある内耳の異常が原因。
・体がふらつく「浮動性めまい」は、脳神経系の異常が原因。
ろれつが回らないなどの症状がある場合は即病院へ。
しびれ
〜考えられる病気〜
手根管症候群、頚椎の障害、糖尿病性神経障害、脳血管障害など
・しびれの要因は関節や筋肉の炎症による末梢神経障害が多いが、脳神経が原因の場合もある。
片手がしびれ、同じ側の足や顔もしびれる→脳卒中
歩くと足がしびれ、安静にしていると治る→末梢動脈障害か脊柱管狭窄の疑い
足だけしびれる場合→糖尿病の可能性も
動悸
〜考えられる病気〜
不整脈、狭心症、心房細動、更年期障害など
原因が精神的なものか病的なものかで対処が異なる。
精神的なものの場合→安静にしていれば治まる(安静時も動悸がする場合は心臓病の疑いが)
脈拍が不規則なら不整脈の可能性があり、ことに頻脈の不整脈なら心房細動の可能性があるため受診が必要。
胸痛
〜考えられる病気〜
狭心症、心筋梗塞、ストレスによる神経痛、食道炎など
・ギュッと一瞬胸を締め付ける痛みが走るが数分以内に治まる場合→狭心症
・痛みが続き重症感があるのが→心筋梗塞
・重症感がなく、何時間もチクチク胸が痛むのはストレスの場合が多い
・逆流性食道炎による胸焼けを胸痛と感じる場合も
疲れやすい・だるい
〜考えられる病気〜
更年期障害、甲状腺機能異常、うつ病、腎炎、肝炎など
・更年期にホルモンバランスが崩れると疲れやだるさを感じるが、甲状腺機能異常の場合もあるため、原因不明の不調がある人は甲状腺も調べよう。
発熱
〜考えられる病気〜
インフルエンザ、風邪、胆管炎、腎盂腎炎、肺炎、感染性心内膜炎、肺結核など
・高熱は細菌やウィルスによる急性感染症によって出ることが多く、肺結核の場合は37度ほどの微熱が続くのが特徴。
・風邪の症状がないのに38度以上の高熱が数日間続く場合→胆管炎、腎盂炎、感染性心内膜炎などを疑いすぐに病院へ。
便の異常
〜考えられる病気〜
大腸がん、痔核、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎など
・血便が出たら大腸がんを疑うこと。
・血便以外にも、便が細くなったり、下痢と便秘を繰り返す場合も大腸がんの疑いが濃厚なのですぐに検査を。
・長引く下痢はストレスによる消化不良や過敏性腸症候群が考えられる。
口内炎
〜考えられる病気〜
白血病、悪性リンパ腫、口腔がん、ベーチェット病など
・通常、口内炎は1〜2週間で治癒するため、長引いたり繰り返す場合は何らかの病気の可能性も。
・大きさが1センチ以上あり、2週間以上治らずに何度も繰り返す口内炎の場合は危険。特に粘膜表面が凸凹した潰瘍になっていたら、がんの疑いもあるため要注意。
いびき
〜考えられる病気〜
睡眠時無呼吸症候群(SAS)、鼻中隔湾曲症、副鼻腔炎、肥厚性鼻炎など
・慢性的で他人から指摘されるほど大きな音のいびきは「睡眠時無呼吸症候群」で、放置しておくと悪化し様々な病気を併発。放っておいても治らないので専門医に必ず相談を。
むくみ
〜考えられる病気〜
心不全、腎障害、甲状腺機能低下、深部静脈血栓、上大静脈症候群など
・むくみの原因として→心臓や腎臓の障害や栄養障害、もしくは甲状腺機能低下などが考えられる(上半身だけむくむのは「上大静脈症候群」の可能性が)。
・片足だけむくむのは深部静脈血栓が原因。放置すると肺塞栓症になる可能性があるため危険。
声のかすれ
〜考えられる病気〜
声帯ポリープ、喉頭がん、頸部・胸部のがん、大動脈瘤など
・一時的に声がかすれるのは問題ないが、1週間以上続く場合は、深刻な病気の可能性がある。
・カラオケなどで無理な発声を繰り返して声帯の血管が破れ血豆ができる声帯ポリープも手術しないと治らないので要注意。
いかがでしょうか。
どれも非常に身近で経験があるものばかりではないでしょうか。
「いつものことだから」と気にもとめずにいたら実は大変な病気の初期症状だった、ということもあるかもしれません。
無駄に怯える必要はないですが、初期症状に敏感であることは大事なこと。そこから重篤な病気に気づき、早めの治療で完治することもあることを考えれば、いつも自分の身体が発するシグナルに注意を向けることはとても重要です。
ぜひ、今後の生活に役立ててください。
(参考:『女性セブン』2019年1月31日号)