毒舌ころも

気になることは胸に秘めず口にするサイト

紀平梨花 浅田真央超えの裏にあった羽生結弦の4年前の言葉

 

 

待ちに待った新星の誕生。

フィギュアスケート界を今後牽引していく存在になるだろうと期待されている紀平梨花さん。

暗い話題の多かった平成最後の年末を明るく照らしてくれてもいます。

努力が結実していく過程を見るのは実に気持ちがいいもの。

やはり人間、本当の美しさの裏には人知れぬ努力、研鑽があるのだということを気持ちいいまでに証明してくれています。

 

浅田真央さんに憧れ、ついぞ浅田真央さんを超えたといわしめた、先ごろのグランプリファイナルでの華麗な舞。

 

浅田真央さん引退以来、今ひとつ面白みに欠けていた女子フィギュアに俄然興味が湧いてきたという視聴者も多いことでしょう。

 

あの”絶対女王”アリーナ・ザギトワと同じ16歳であるということも、頂上決戦のドラマに色を添えています。

 活躍を支えた、あの”絶対王者”の一言とは…

 

紀平選手が浅田真央さんを憧れの人としその背中を追い続けてきた話は有名ですが、同時にオリンピック2連覇を果たした羽生結弦選手に対しても同様の憧れがあり、今年6月に行われたアイスショーでの共演の時は羽生選手とツーショット写真を撮ってSNSにもアップしたというのですから微笑ましいです。

 

もちろん浅田選手や羽生選手などは、紀平さんのみならず、おそらくフィギュアに関わる後輩たちにとって共通の憧れの存在でしょう。

 

 

とにかく努力、自己研鑽。
優勝してもしなくても、多くの人に感動を与える二人のスターの存在はただそれだけで、ジュニアたちにとって雲の上の存在といってもいいかもしれない。

 

けれど紀平選手の凄いところは、その憧れの存在をまたたく間に超えていく潜在能力の凄さ。

幼い頃の片手だけついた側転の動画を見てもわかるように、彼女の体幹は素晴らしく、それは今後体重が増えていっても簡単には崩れない、強みになるといわれています。

 

フィギュアが人生そのものと公言してやまない彼女の真摯な姿勢と生まれ持った才能に技術が備われば、憧れの浅田選手とは違った軸で今後も頂点を狙っていけるでしょう。

 

たった一言であっても、いや、たった一言であればこそ、


その一言が人生を変えるということはよくあることです。

 

もはや敵なし?かと思われる紀平選手ですが、その奮闘の裏には”あの人”の一言があったというのです。

 

それは憧れの一人である羽生結弦選手からの言葉。

 

4年前のジュニアNHK杯エキシビジョンに初めて紀平選手が出場した際、羽生選手が彼女の演技を見て、

 

「トリプルアクセルの才能があるんだね」

 

 

と激励の言葉をかけたのだとか。

 

4年前も大スターだった羽生選手。

 

そんな憧れの人から「才能がある」という言葉をかけられたのだから、それは天にも昇る気持ちでしょう。自信だってつく。

 

「もっとトリプルアクセルを極めたい!」

 

紀平選手はその後いっそう練習に励むようになったといいます。

 

 

紀平選手の輝かしい実績!

 

トリプルアクセルの才能があるんだね、と羽生選手に認められてからの紀平選手の成績は以下の通り、

 

2018 グランプリファイナル 優勝
2018 インターナショナルオブフランス 優勝
2018 NHK杯 優勝
2018 オンドレイネペラトロフィー 優勝

2018 世界ジュニア選手権 8位
2017 全日本選手権 3位
2017 JGPファイナル 4位
2017 全日本ジュニア選手権 優勝
2017 西日本ジュニア選手権 優勝
2017 JGPイタリア大会 3位
2017 JGPラトビア大会 2位
2017 アジアンオープントロフィー(Jr) 優勝

2016 JGPファイナル 4位
2016 全日本ジュニア選手権 11位
2016 西日本ジュニア選手権 3位
2016 JGPスロベニア大会 優勝
2016 JGPチェコ大会 2位

2016 トリグラフトロフィー(A.Nv) 優勝
2016 第36回全国中学校スケート大会 19位
2015 全日本ジュニア選手権 11位
2015 全日本ノービス選手権(A) 優勝
2015 アジアンオープントロフィー(A.Nv) 5位 

 (引用元:日本スケート連盟

 

見事な成績です。

 

個人的にも紀平選手のフィギュアはとても好きですね。
何はさておき滑っているときの表情がいい。

とにかくスケートが好きなんだなぁというのが伝わってくるし、その世界観を誰よりもまず自分自身が楽しんでいる。

 

可憐でありながら技術に基づいた余裕のある力強いジャンプ。けれど、そのジャンプに頼らないステップや指先の美しさ。

 

これは羽生選手にも通じるもので、トップスケーターに共通のものかもしません。
飛ぶぞ!飛ぶぞ!と観ているこちら側まで緊張させてしまう選手が多いなかで、サラッと、空中に舞うあのナチュラルさと着地のしなやかさ。

 

あれ、トリプルアクセルってあんなに簡単に跳べるものだったの!?

 

そんな戸惑いを感じるほどにやすやすとクリアしていく彼女の能力の高さ。
浅田真央さんは好きな選手ですが、彼女のトリプルアクセルと紀平選手のトリプルアクセルが「同じもの」であるとは思えないほど軽々と跳んでいる。

 

フィギュアを長く取材しているライターも、

「運動神経が抜群で、他のスポーツでも一流選手になっていただろうと言われています。非常に頭がよく、自己分析しながら練習や食事の管理ができる。10代半ばでそこまでやれる選手はなかなかいません。昨年にはトリプルアクセルに3回転をつけた史上初の連続ジャンプを成功させ、今回のフリーでもその連続ジャンプを含め、二度のトリプルアクセルを跳んでいます」

(引用:NEWSポストセブン)

と感心のコメントをあげています。

 

今や世界女王の本命にあがったとまでいわれる紀平選手。
有言実行で記録を塗り替えていくところは”女性版羽生結弦選手”といってもいいでしょう。

 

体脂肪率は1ケタ台。緻密なカロリー計算と体重管理のたまもの

頂点を極める人のストイックさは並大抵のものではないですが、やはり紀平選手の場合もそうでした。

 

簡単にご紹介。

 

5歳からスケート教室に通い、
小学1年生から個人レッスンを開始。

進学した中学が自宅から遠く、往復の通学時間のためにスケートの時間が削られることがもったいないということで、学校とリンクに通いやすいところに引っ越すため一家は一戸建てを売却。

スケートに専念するために高校も通信制を選択。
平日も土日もみっちり練習。

フィギュアに生かすためということで、陸上トレーニングにバレエ、ダンスも習い、移動時間にはスケートの動画を観て勉強。

少しでも綺麗な演技を見せるために緻密なカロリー計算と体重管理をし、体脂肪率はなんと1ケタ台。

 

家族の協力あっての今ということがよくわかります。
目標を言葉にし、それを努力によって叶えていく。

 

高い目標を口にすることで自分を鼓舞し、達成したあかつきにはそれにおごらず感謝の言葉を口にする。

 

メドヴェージェワとザギトワと同等どころか、それ以上の安定感で表彰台にのぼりつめた感のある紀平選手のおかげで、大好きなフィギュアがますます面白くなってきました。

 

次はきっと4回転を跳ぶでしょう。


彼女なら、きっとできる。

 

男子の羽生結弦選手、女子の紀平梨花選手、努力の人たちの輝く姿を見ていると心が健全になっていきます。

 

忍耐が全てではないといっても、やはり「忍耐の先に輝く数々の人々」がその価値をまざまざと見せつけてくれますね。

 

北京オリンピックで優勝してたくさんの人に恩返しをしたい、紀平さんは次の目標についてそう語っています。

 

やってくれそうですね。
フィギュアスケート、ますます面白くなってきました。

 

では。

 

(出典:『女性自身』12月25日号)