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知る得!?患者に出すのに医者が「飲まない・飲みたくない薬」

 

 

ころもです。

 

これいいよ。

そう言って他人に薦めはしても自分は使わないという「モノ」は決して少なくありません。

趣味や思考、信条や価値観…

見た目は似たような人間であっても「あまりに人それぞれ」なのだということが一番の理由といっていいでしょう。

 

そしてそれは「薬」でも例外ではないというのが、今回のテーマです。

 患者には出すが、医者自身は飲みたくない「薬」

 

副作用や効果の薄さから患者には出すけれども医者自身は「飲まない」「飲みたくない」という薬があるのだといいます。

 

たとえばSU薬(アマリール、ダオニール、オイグルコンなど)。

 

新横浜フォレストクリニック院長の中坂義邦氏は、

「SU薬は効果が強すぎるため、血糖値が下がりすぎるのです。低血糖になれば、脳神経にも影響が出て認知症のリスクも高くなります。もし私が医師からSU薬を勧められたら、飲みたくないですね」

といいます。

 

 

ではさっそく『週刊現代』11月10日号よりご紹介しましょう。

 

医者が「飲まない薬」「飲みたくない薬」一覧

 

〜糖尿病〜
薬名:アマリール、オイグルコン
理由:「これらSU薬は血糖値を下げすぎるため、高齢者の意識消失や転倒事故が多数発生している」(池田氏)。
「低血糖で脳に十分な糖が行き渡らず認知機能も定価する」(中坂氏)

 

〜高血圧〜
薬名:ミカムロ、エックスフォージ
理由:降圧薬のARBとカルシウム拮抗薬の成分が両方入った配合剤。「本来2錠飲むところを1錠に減らせると流行しているが、副作用が出たとき原因が特定しづらい」(水上氏)

 

〜高コレステロール血症〜
薬名:クレストール、リピトール
理由:「米国食品医薬品局は『高齢者が服用し続けると認知機能が定価する』と注意喚起している。コレステロオールを薬で下げすぎると筋肉も衰えて行くので注意が必要です」(中坂氏)

 

〜脳梗塞、心筋梗塞〜
薬名:バイアスピリン
理由:「バイアスピリン(血液サラサラの薬)は、脳梗塞の予防にならないばかりか、大腸、脳出血のリスクが高まる。漫然と飲んでいる高齢患者は減薬したほうがいい」(池田氏)

 

〜逆流性食道炎〜
薬名:タケプロン、ネキシウム、ガスター
理由:「長期的に飲むと認知症や肺炎のリスクが高まる」(森田氏)。
「胃酸を抑えることで、食中毒などへの殺菌効果が減少。腸内環境が乱れ、健康に悪影響を及ぼす」(内山氏)

 

〜骨粗鬆症〜
薬名:フォサマック、ボナロン
理由:これらビスホスホネート製剤は、骨の代謝を妨げ、骨粗鬆症の進行を止める薬。
「余計に骨折しやすくなることがあり、顎骨壊死の副作用があるので服用は避けます」(内山氏)

 

〜不眠〜
薬名:マイスリー、ハルシオン、デパス
理由:「睡眠剤は筋肉の弛緩に加え、反射神経が鈍くなるため、高齢者が夜間トイレに起きたとき転倒骨折を招きやすい。依存性も強い」(ポーラのクリニック院長の山中修氏)

 

〜痛み〜
薬名:リリカ、ロキソニン、ボルタレン、トラムセット
理由:「鎮痛剤は一時的には飲んでも、長期間は避ける」(大櫛氏)。
「トラムセットはヒザや腰が痛い人によく処方されるが、高齢者は意識障害や痙攣を起こすこともある」(中坂氏)

 

〜風邪〜
薬名:PL配合顆粒
理由:「様々な成分が入っているので、他の薬との相互作用が心配。急激な眠気に襲われることがあるので飲むのは控えたい。風邪には特効薬はなく、安静が一番」(森田氏)

 

 

〜咳〜
薬名:リン酸コデイン(咳止め)
理由:「咳止めはもともと麻薬から派生している。脳に『咳をするな』と命令する薬なわけです。仕事に影響するような状況であれば処方しますが、基本的には使いたくない」(山中氏)

 

〜便秘〜
薬名:プルゼニド、アローゼン、ヨーデル
理由:「これらの刺激性下剤は長期服用すると耐性ができてしまい、薬なしに排便ができなくなる。もし飲む場合は比較的耐性がつきにくいラキソベロンを使用したい」(関谷氏)

 

〜脱毛症〜
薬名:ザガーロ、プロペシア
理由:「男性ホルモンを阻害するのでEDになる」(弘邦医院院長の林雅之氏)。
また、継続的に服用することが前提のため、高齢者は肝機能障害を起こすことがあるので注意

 

〜花粉症〜


薬名:ケナコルト
理由:「ステロイド系の薬のため、長期使用すると、顔が丸くなる『満月様顔貌』の副作用があります。抵抗力が落ちて風邪をひきやすくなる、骨がもろくなる副作用もある」(林氏)

 

〜うつ病〜
薬名:トリプタノール、トフラニール
理由:「三環系抗うつ剤は心臓に悪影響をおよぼす毒性があり心不全を招く可能性があるので、高齢者は避けたい薬です」(吉竹氏)。
脳に作用する薬はできるたけ注意して欲しい

 

以上です。

 

自分は「飲まない、飲みたくない」のに患者には出すなんてズルいというのは簡単ですが、それでは何の解決にもなりません。

 

医者が「どういう理由で」その薬を飲みたくないのか、注目すべき点はそこです。
その理由に納得がいったら、医者が勧める薬を漫然と服用してきたことが正しかったのかどうか、今後はどうするかの考えるきっかけにもなる。

 

今抱えている体調不良の原因がわからないという人、あるいは家族や友人知人にそういう人がいるなら、医者が飲みたくない薬があるようだよという話をしてみてもいいかもしれません。

 

いくら薬といえど、それが薬である以上は「副作用」はつきまとう。

ならば、それもきちんとわかった上で服用しなければ、薬はいずれ毒になる可能性もある。

 

そこを忘れないことがまずもって大事でしょう。

 

 

ではまた。

(出典・参考元:『週刊現代』2018年11月10日号)